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 ある一定のブーム長と、ある本数のエレメントをYOに与え「とにかくフロントゲインを最大にせよ。」と命令します。
その結果のフロントゲインをプロットしたのが上のグラフです。
(周波数=50.3MHz エレメントの太さを太くするともう少し高めのフロントゲインが得られますが、今回は実際に作るアンテナと同じ細いエレメントで条件を合わせてみました。)


 例えば、「ブーム長2mの3エレでフロントゲイン最大のアンテナを設計せよ。」と命令すると、ゲイン最大で最適化すると9.4dBIくらい」という結果が返ってくる訳です。


 「ブーム長3.6mの3エレでフロントゲイン最大のアンテナを設計せよ。」と命令すると、「ゲイン最大で最適化すると8.7dBIくらい」という結果が返ってきてしまいます。

 しかし、「ブーム長3.6mの4エレでフロントゲイン最大のアンテナを設計せよ。」と命令すると。「ゲイン最大で最適化すると10.4dBIくらい」という結果が返ってきます。

 つまり、「ブーム長3.6mのYagi-Udaアンテナを設計するときは3エレではエレメント本数が少なすぎる。」ということになります。


 今回のアンテナではブーム長を4.36mに設定しました。このブーム長では4エレか5エレか6エレにするのが良いというのがこのグラフから分かります。

 4エレでフロントゲインを取り、なおかつ広帯域になるようにYOで最適化してみたのですが、満足する結果が得られませんでした。確かにフロントゲインは取れるのですが、広帯域にはならないのです。

 5エレで同様のことをやってみたら、フロントゲインと帯域の両方を満足するような結果が得られました。

 同じブーム長で同じフロントゲインを得て、なおかつ広帯域にするためには、エレメントの本数は多めの方が良いようです。

 5エレで条件を満足できた以上、エレメントの本数をわざわざ増やして6エレにする必要もありません。エレメントが増えて重くなるし、製作もその分時間が掛かります。


 そこで、今回は5エレにしたのです。


 なお、グラフが直線でないのはYOのクセかもしれません。

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