コンテスト参加記○

1999 6m&DOWN コンテスト


 今年も6m & DOWN コンテストに参加しました。このコンテストはV/UHFのみですので、マルチバンドで参加しても設備が大規模にならなくて済むというメリットがあります。昨年に続いて今年もこのコンテストにマルチバンドで参加してみました。電信部門なんですが。

目標

 昨年のスコアは以下の通りでした。

MHz point multi. score
50 262 43
144 116 22
430 76 13
1200 21
2400 34 14
total 509 99 50,391

 この部門に初参加にもかかわらず5万点を超えることができ、2エリア1位をいただけたのは大変嬉しかったです。50MHzのコンディションが良かったからに他ならないんですがね。(真夜中でも北海道がEスポが聞こえた。)
 で、今年の目標です。ズバリ!
2エリアレコードを作る!
 うーーん、大胆な発言だ。で、コンテストガイドブックを見てみるとですね、1987年にJF2AHPが出した「」という記録があります。(もっとも、この記録は1200MHzが市郡マルチだった時代のものですが。) 昨年のスコアから比較すると1割ちょっと・・・ 局数で1割増にするとすればあと、50局あまり、マルチで1割増やすことができるんだろうか・・・? 同じくコンテストガイドブックを見ると,JK1JHUが昨年のコンテストで600超QSOを実現しているので無理でもないような気もするが。うーーん、まぁ、目標は高いほうが良いか、と思い、これを目標にすることにしました。

作戦

 昨年と同じことをやっても昨年のスコアは上回れない訳で・・・どうしようか考えているうちにコンテスト当日がやってきてしまいました。つまり、作戦は当日まで考えられなかったんですね。昨年は、「マルチを逃すな。」という意識があったので、初めに1200/2400MHZをこなしたのですが,初めの時間の局数スタートダッシュも必要のような気がします。初めは局数優先で行こうか・・・?

設備計画

 昨年はマルチバンドということもあって、小型のアンテナでまとめてみました。でも、欲は出てきてしまう訳でして・・・出力は上げようが無いので、アンテナシステムを拡大することにしました。

<50MHz>

昨年 5el Yagi-Uda
今年 6el Yagi-Uda
ターンスタイルアンテナ

 昨年は自作の5el Yagi-Uda(ブーム長4.3m ver.Tenshi)を使用しました。もう少し欲張ればマルチが増えるかな?と思って今年選択したのが、ブーム長7.6mの自作6el Yagi-Udaです。このアンテナはそこそこに軽量化はされているのですが、ver.Tenshiに比べればかなり重く、設営に心配が残ります。Gain差で1.5dBほど。でも、ここで妥協してはいけないと思い、このアンテナを使用することにしました。ただ、さらにビーム幅が狭くなるので、たとえば、西ビームに向けていたときに「1エリアに呼ばれた場合」などを考えて、ターンスタイルアンテナを用意しました。このアンテナは5年以上前に実験的に作ったもので、「水平偏波 無指向性」を実現することができます。変な方向から呼ばれてもすぐに対応できるし、コンディションの把握にも役に立つかな?と思ったのでした。ホイップアンテナを使用するという選択肢もありましたが、案外、6mには垂直偏波の局は少ないので、ターンスタイルを使用することにしました。

ターンスタイルアンテナ

<144MHz>

昨年 7el Yagi-Uda
今年 14el Yagi-Uda

 軽量、小型な7elでも昨年はマルチがそこそこ取れましたが、更なるマルチをGETしようと、欲張って14elを持っていくことにしました。EMEにも使用したブーム長7.8mの大きなものです。ただ、このアンテナもビームが切れすぎそうなので、3bandGPと併用することにしました。

<430MHz>

昨年 15el Yagi-Uda
今年 15el Yagi-Uda

 この周波数もアンテナ拡大を考えたのですが、時間的に間に合わず、結局、去年と同じアンテナを使用することになりました。この周波数だけは新たな無線機を導入しました。TM455Sです。

<1200MHz>

昨年 21el loop
今年 26el Yagi-Uda

 昨年使用した21el loopは自宅屋上に上がっていて使用中です。おろすとまた同軸ケーブルの処理とか面倒なんで、もう1本のアンテナを使用することにしました。それが26el Yagi-Udaです。これは某局のところに転がっていたのをいただいてきたもので、長年の使用で状態は悪かったりします。そこで、レストアということで、コンテスト数日前から給電部を磨いてみました。実際に自宅屋上に仮設してみると、現用の21elよりも5m以上低い位置に設置したのにもかかわらず、21elloopよりも良く飛んでいるようです。

<2400MHz>

昨年 29el loop
今年 29el loop

 このバンドはこれしかアンテナを持っていないので変更無しです。

<ローテーター>

 去年は1200/2400MHzのビーム合わせに苦労したので、ローテーターを導入することにしました。新品も買おうとも思ったのですが、思い立ったのがコンテストの直前だったので用意できませんでした。シャック内を探したら、自宅シャック予備用のKR-800があったので、これを利用することにしました。しかし、これはルーフタワーがないと設置できない・・・と思ってさらに探したらKR-400用のマストクランプが出てきました。これをKR-800の下に取り付けて、マストtoマストで取り付けることにしました。下側のマストは足場管を50cmに切断したものを使用。これもコンテスト直前にDIYショップで買ったものだったりします。

ローテーター設置の様子

<同軸ケーブル>

 使用している同軸ケーブルも古くなっているので、不安になってそれぞれのロスを測定してみることにしました。パワー計を使用した簡易的な方法です。同軸によってはロスの大きなものもあり、これは排除しました。しかし思ったよりもロスが少なく、1200MHz以下の周波数ではロスを<1dBにすることができたようです。2400MHzはロスが計れないのですが、1200MHzで-0.8dBのものを使用しました。

コンテストに向けて

 今回も静岡県道路公社から許可を得ることに成功。ありがたく玄岳北側の駐車場の一部を使わせてもらうことにします。
 TM-455Sの出力が出てこないので修理に出しました。余裕を持って早めにサービスセンターに送ったのですが、火曜日送付、土曜日到着と非常に速く修理してもらうことに成功しました。中3日!! ファイナルではなく、ドライブ段のM57716が飛んでしまっていたようです。実は、このパワモジは自分でも3つほど持っていたので,自分で修理できれば良かったのですが・・・
 アンテナ系は1200MHzのアンテナを整備したのと、同軸のチェックのみ。設備昨年と似ているので、割と頭が回ります。それでも、忘れ物があってはいけないと思い、今年も自宅車庫で設備を1回組んで、それをばらして車に載せることにしました。

無線機
車庫でのセッティングの様子

 出発の直前、風が強いことを想定して,50MHz5el、144MHz7elのそれぞれ軽量アンテナも車に積み込みました。

後部座席は荷物で一杯

出発

  なんだかんだで出発は23:30.昨年よりも遅くなってしまいました。

出発!

 天気は雨。時折、ひどく降っています。ローカルからは「おいー、天気予報は雨だぞー、本当にやるのー?」と言われてしまいました。風さえなければアンテナは立つし、コンテスト開始までに設営できれば良いかな?と思い聞かせて伊豆に車を向けました。ラグチューのお相手はJF2TAR浜松市。浜松とは少し距離があるので、ところどころしか会話が成立しない感じ。ふざけ半分で口笛でモールスを送ってみたりして。

 途中のコンビニで食料調達。今年は少し多めに買いました。出費が5K円超だったりします。

 伊豆スカイライン内は相変わらず、ひどい霧。今年はそれにひどい雨。もしや?と思い、滝知山にも寄りましたが、誰もいませんでした。

 目的の移動地にも誰もしません。当然か・・・ 今年はひどい雨のため外に荷物を追い出すこともできず、狭い車内の中で無理やりスペースを確保して就寝しました。なんとかフルフラットにできました。

アンテナ設営・無線機のセットアップ

 06:00頃、目がさめます。まだ、ひどい雨と風・・・。アンテナは設営できるのだろうか? などと考えているうちに少しお腹が痛くなってきました。あと1日以上、ここにいなければならないので、我慢にも限界があるし、と言っても、外に出ればひどい雨だし・・・ということで,若干のアンテナを現地に置き去りにして、亀石峠のドライブインまで行ってしまいました。トイレに駆込み、一段落・・・助かった。

 亀石峠ではすでに雨はやんでいて、空の一部には晴れ間も見えます。そのまま、曇りのままでいてくれよーと思いつつ、玄岳に戻ったのですが、玄岳ではまだ雨と風がひどい。どうも、自分の移動地のところだけ雨がひどいようです。

 朝食のパンを食べるともうやることがありません。アンテナを立てようにも、この雨では参ってしまいます。今回は小型TVを持ってきたので,これを見て暇をつぶしていました。東京タワーからの電波はロッドアンテナでもクリアに受信できました。

 それでも、少しずつは作業を進めなければならないわけで,、雨が小降りになったのを見計らってはタイヤベースのセット、マストのセットと進めていきました。合羽を着て設営したのは初めてかもしれない。
 午後になると、雨が上がったので,急速に設営のペースが上がりました。ただ、風が強いので、マストを伸ばすのにはえらい苦労しました。それでもフルアップは無理と初めからあきらめ,8mしかマストは伸ばしませんでした。

 設営中にJQ1AHZ高橋さんが立ち寄っていきました。西伊豆でF50で出ようかな?とのこと。

 設営が終了したら、早速ワッチ。昨年と同様に、144MHzと430MHzは「低いビームよりも高いGP」のほうが良く聞こえるような状態。ひどいのは144MHzで、四国の移動局を聞いてもGPの方が強いことがあります。ブーム長は7.8mもあるのに・・・ ブームが長いのに、6mのアンテナとの離隔距離が無いので,エレメント同士が風にあおられてぶつかりそうになっていました。うーーん。互いに影響が大きすぎるかな?

 430MHzも静岡のローカル局とQSOしたところ、GPの方がはるかに良いらしい・・・ なんでだー?

コンテスト開始まで

 夕方に道路公社のパトロールの人が来て、許可証をチェックされました。「このアンテナは大きすぎないか? 風でかなりゆれてるよ。気をつけてな!」と言われてしましました。確かに、2mのアンテナは大きすぎる・・・コンテスト中にトラブルが起きるくらいなら、今、交換してしまえ! 2mのアンテナは結局7elに交換しました。このときは風が強くて、マストあげるのが非常に辛かった。マストを伸ばすときに左手の薬指に大きな血豆を作ってしまいました。

アンテナの様子(みにくいが)

 暗くなると、再び風雨が激しくなり、気が気ではありません。ドアを開けて何度もマストを懐中電灯で照らして見たりしていました。

 2時間ほど前から、各周波数でCQを出してみます。2mSSBではコンスタントに次から次へと呼ばれました。1200/2400MHzもそこそこ首都圏に電波が落ちているようです。2400MHzFMでJM1LRQとQSOできました。今回は横浜の方から2400MHzに出るとのこと。違うエリアとは言え、CMに出る人が一人減ったみたい。QSOが終わると、JK1JHUがLRQを呼び出して他の周波数に移っていきました。うーん、JHUは今年も出るんだなぁ。

 20:30に。発電器にガソリンを目一杯入れて始動。開始に備えます。

 それにしてもまだ作戦が決まっていない。どの周波数から始めるべきなのか・・・? 昨年はスタートダッシュをせずに、2400MHzから始めて降りていった。今年は昨年とパターンを変えて、局数重視で開始しよう! 50MHzはQRMが激しそうので、144MHzから始めることにしよう! 空き周波数を探すと,144.051MHzであっさり決定。良い周波数が確保できた。時報を待つ。

コンテスト開始!

 21:00を回るとCQを連打。おおー呼ばれる、呼べれる。西向け7elとGPと交互に切り替えながらのCQ。出だしは良い感じ。15分で16局8マルチ。合間に2400MHzでJA1LLX/2を見つけてQSO。その後、1分ほどパタッと呼ばれなくなったので430MHzにQSY。とりあえず呼びに回る。CQも出すが効率が悪いので144MHzに戻って呼びに回る。21:30。コンスタントに局数が伸びる。合間に1200MHzで1局。144MHzでもCQを出すが、呼ばれないので50MHzに移る。21:50。CQを出すと、ローカル局が3局呼んできた。待っていてくれたのだろうか?

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年のTOTAL
22:00 11(11) 29(29) 10(10) 1(1) 1(1) 52(52) 25(25)
スタートダッシュはうまくいったか。
ニューマルチ 21:00-22:00
50 18,14,11,10,16
144 18,11,10,14,13,21,19,12,20,17,07
430 11,18,14,12,10
1200 18
2400 18009
23

 22:00を回って、もう1つのVFOで50MHzのバンドの中を探ると,なんと北海道が開いている。明日もEスポが開くとは限らないので、どうしてもこのマルチは押さえておきたい。しかし、ビームは西を向いたまま。ターンスタイルで呼ぶが、全くパイルに勝てない。仕方が無いので、6エレを北に向けた。風が強く、ビームを回すのも一苦労だ。聞き比べをすると、やはりターンスタイルよりも6エレのほうが良く聞こえる。しかし、なかなかパイルには勝てない。どうも、3〜6エリアに良く落ちているようで,伊豆には中途半端にしか開いていないよう。599になることはあっても59+9にはならない。それでも、なんとかJR8OGB/8@105とQSO成立。22:07。他の北海道の局も2つのVFOで探して、呼ぶが全く持って、応答がない。非常に焦ってしまい、ペースを極端に落としてしまった。
 もう片方の耳では430MHzを聞くことにし、こちらで局数を埋めつつ、50MHzの北海道のマルチをとることにした。ペースは遅いが、北海道のマルチは106,105,109,104と取れた。他にも101なんかが聞こえるがパイルに歯が立たない。
 Eスポもかなり不安定なので,どうせパイルに負けるなら仕方ないと思い、北ビームでCQを出したが、北海道は呼んでこない。でもこのビームは関東に向くので,関東からはコンスタントに呼ばれた。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
23:00 34(23) 29 18(8) 83(31) 70(45)
50MHzのEスポに固執しすぎたか、局数の伸びが鈍くなった。
ニューマルチ 22:00-23:00
50 106,13,105,109,104,12
144
430 13
1200
2400

 23:00に2400MHzにQSY。F2で2QSO。144MHzに移り、CQを出したり、予備に回ったりで23QSO。23:27にJK3HFN/3@27が取れる。23:26に50MHzに移り、30分ほどで26QSO。順調なペースに戻る。合間に1200MHzと430MHzを回る。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
00:00 60(26) 52(23) 20(2) 2(1) 3(2) 137(54) 117(47)
割と良いペース。昨年+20。
ニューマルチ 23:00-00:00
50
144 15,09,27
430 22
1200 11
2400 09009,110118

日が変わる

 日が変わる直前に430MHzでJJ3MRS/3@22が取れた。そのままの西ビームでJF2YPW/2@20、JG2ONT@21と430MHzのマルチが増える。144MHzと430MHzをいったりきたりするが効率が悪い。00:29に50MHzに戻ったらペースが上がった。FAI(?)でJP6JKK@46、JR6EZE@41と取れた。JR6EZEはナンバーが"H"なだけあって、FAIとは思えない強さだった。この時間になると、北海道のパイルも薄くなってきて、コンスタントにマルチが取れた。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
01:00 82(22) 61(9) 25(5) 173(36) 146(29)
ニューマルチ 00:00-01:00
50 21,113,15,02,46,41,111,103
144 20,33,25,27
430 22,20,21
1200
2400
15

今年も50MHzは・・・

 今年も深夜になっても50MHzは絶好調だった。グランドウェーブの3〜5エリア、Eスポの8エリア、FAIの6エリア、いずれもが聞こえてきてしまう。50MHzを中心に144〜1200MHzをのぞいて、局数を重ねていった。

 マルチもそこそこ増えて、割と良い感じ。

 しかし、睡魔に負けて、04:00過ぎに寝ることにした。目覚ましは1時間後にセットして。辺りは少し明るくなっていた。
(この調子なら、記録更新できるかな・・・? でも2400MHzをろくにやってないのが気がかりだな・・・)

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
02:00 104(22) 63(2) 29(4) 3(1) 203(30) 180(34)
03:00 116(12) 74(11) 35(6) 4(1) 233(30) 202(22)
04:06 131(15) 76(2) 46(11) 261(28) 227(3)
寝るまでのアドバンテージは昨年+34。
ニューマルチ 01:00-04:06
50 27,43,22,20,23,31,24,25,09,101,37,17,07
144 28,16,24
430 07,24,
1200 10,
2400 100110
20

起床

 目がさめたのは、目覚し時計の音じゃなくって、辺りの明るさのせいだった。時計を見ると、もう6時少し前! ひゃーーーーっ、寝過ごした! なんで目覚し時計がならなかったのだろうか? 1時間ほどしか寝ない予定だったのが、2時間近くも寝てしまった。寝る前には去年よりも34QSOもアドバンテージがあったのに、これで差がチャラになっていまった。2400MHzのマルチがまるでないので、それをとっているうちに昨年の局数を下回ってしまう。ここで冷静さを失い、「とにかく局数を稼ごう」と未交信局を探す。

 144/430MHzをワッチするが、未交信局は少ない。1200MHzは早朝と言うのに数局のCQが聞こえた。昨年苦労した@13もJA1YXPであっさり取れた。06:03に50MHzに移ると、やはりこのバンドは効率が良い。呼びに回ったり、CQを出したりして局数を重ねる。

 06:23にもう1度1200MHzを覗くと、なぜかさらに数局が聞こえる。西方向のグランドウェーブのコンディションも良いようで、50MHzでJH4IUO@35、JE5UOP/5@39、430MHzでJA3YPV/3@26と取れた。

 07:21にか細い信号を50MHzで追ったら、JF3EOY/6@42だった。状況からしてグランドウェーブだろう。それにしても、局数の伸びはスランプ状態。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
06:00 131(2) 78(2) 48(1) 266(5) 260(33)
07:00 146(15) 81(3) 51(3) 13(8) 295(29) 286(26)
08:00 149(3) 87(6) 58(7) 14(1) 312(26) 307(21)
寝過ごしたおかげで、+34あったアドバンテージが+5に・・・
ニューマルチ 05:46-08:00
50 35,39,42
144
430 26
1200 13,12
2400

2400MHzのマルチ

 50MHzのコンディションも気になるが,2400MHzのマルチが少ないのには不安が大きい。ここで、FMモードからのひっくり返しも含めて、2400MHzのマルチ埋めに走った。朝の時間は、2400MHzのアクティビティーも上がるのか、割とコンスタントにマルチが集まった。しかし、絶対数が少ないので、すぐに頭打ちになってしまった。

50MHzのコンディション

 2400MHzにつかまってしまったので、また局数増やしに走る。144MHz,430MHzは顔ぶれがあまり変わらない。50MHzでCQを出したら、そこそこ呼ばれるので、他の周波数を時折チェックしながら、しばらく50MHzにいた。

 09:33にJA8RRF@108に呼ばれた。北海道も開いているようだ。他の局は?と思い探したが、他には未交信局がいなかった。

 10:50に九州の局をEスポで聞いたので、マルチを集めてみる。Eスポは山口辺りまでは落ちているようで,結果的には沖縄を除く九州+山口のマルチが取れた。50MHzはしばらくすると失速したので、144/430MHzでつないだ。2400MHzの顔ぶれが少し変わって、11:42から数局とQSO。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
09:00 154(5) 87 62(4) 15(1) 9(5) 327(15) 334(27)
10:00 179(25) 93(6) 72(10) 16(1) 369(42) 373(39)
11:00 187(8) 99(6) 82(10) 17(1) 394(25) 393(20)
12:00 203(16) 105(6) 86(4) 17 11(2) 422(28) 427(34)
2400MHzのマルチ取りをしたため,昨年の実績を下回ってしまった。
ニューマルチ 08:46-12:00
50 108,45,44,26,40,33
144
430 09
1200
2400 1706,17008,14013,1420,110303,1005,1102
14

爆笑なQSO

 2400MHzはCWでCQを出している人が少ないので、FMでCQを出している人に「ひっくり返し」をしてもらうことが多い。12:12にJG1YGH/1を見つけたので「CWお願いできますか?」と頼んでみた。答えは「口笛ならできます。」 かくして、口笛とのQSOが始まってしまった。笑いながらパドルを打ちました。Hi。そう言えば,このQSOスタイル・・・ここに来るときに、モービルからやったような・・・? それでも、2400MHzは局数=マルチなわけで、なんとしてもQSOを重ねる必要がある。

何故か良く飛ぶGP

 144MHzでCQを出していたら、なんと四国の局に呼ばれた。この時間はGPと北向き7elを交互に使用してCQを出していたのだが、この時のアンテナはGP・・・うーむ恐るべし。ちなみに、GPは全長3mほどの「CX-903」というコメットのものです。(現行商品ではありません)
 430MHzもビームを西に向けてワッチしてみた。すると@23をみつけてQSO。

50 144 430 1200 2400 TOTAL 昨年
13:00 203 116(11) 96(10) 17 13(2) 445(23) 445(18)
なんとか、昨年の局数と同じになった。
ニューマルチ 12:00-13:00
50
144 39,23
430
1200
2400 1002,14010

あと2時間

 とりあえず、昨年と同じ局数にはなった。しかし、マルチは昨年よりも少ない。いろいろ考えてしまうが、局数重視で行くことに決めた。目標500QSO! でも、昨年のスコアを破るのは少し難しいなぁ、と思えてきた。
 50MHzが思ったよりも伸びない。それとは対照的に144/430MHzはこの時間でも呼ばれることがあった。それでも、500QSOはぜひともしたいところ。コンテストスコアはあんまり気にせずに500QSO以上を確保することにした。20分くらいごと、50〜430MHzの各バンドを覗いた。50MHzがにぎやかなのは確かなのだが、144/430MHzでも未交信局とQSOできる。

 もうこれ以上はマルチは増えないだろう・・・と思っていたのですが、14:33、土壇場になって1200MHzでJR2ZIA/0のCQが聞こえてきた。やっとで、1200MHzの@09のマルチをGETできた。しかし、他にはマルチが増えない。最後は50MHzでCQをたたくが、そんなにコンスタントには呼ばれない。最後に昨日アイボールしたJQ1AHZ/2に呼ばれて、コンテスト終了・・・。

50 144 430 1200 2400 TOTAL TOTAL
14:00 217(14) 125(9) 100(4) 18(1) 13 473(28) 467(22)
15:00 225(8) 138(13) 106(6) 20(2) 13 502(29) 492(25)
最後の最後に500QSOを突破
ニューマルチ 13:00-15:00
50
144
430
1200 09
2400

コンテスト終了!

 ローカルととりあえずラグチューしてしまう。すぐに撤収する元気がない。今回は、ローカルの皆さんに声を掛けておいたので、その分の組織票が得られた。感謝、感謝。

 しばらくすると、JF2KRH稲葉さんがやってきた。もう撤収したとのこと。うーむ、速い。(と言うか、僕がのろいのか。)

 さらにしばらくすると、SHF好きな夫婦の方がやってきた。ワンボックスの車の上には大きなパラボラが・・・。軽の車体幅よりも大きかったゾ。話を聞くと、このパラボラは自作なのだそうだ。他にも小さなパラボラがあって、これにはローテーターがついていた。なんと24GHzにも出られるとか・・・絶句。

 でも、撤収は始めなければならないわけで,ぼちぼちと撤収を始めた。そうこうしているうちに、SHF夫婦は帰ってしまった。段段と風と霧が強くなり、孤独に撤収作業を続けた。

 撤収が終わったあとは、恒例の清掃作業。ゴミ袋が一杯になるまでごみを拾った。

 そして現地出発。

 昨年と同じく、始めは大して眠くないのだが、富士に入ると睡魔が襲う。富士川たもとの道の駅に寄って仮眠を取る。目覚ましを1時間後にセットしたら、今度はちゃんと鳴ってくれて、日が変わらないうちに家に帰ってこれました。

結果

 結果を発表します。ログは既にJARLに送付済みです。

MHz point multi. score rig ant 昨年point 昨年multi 昨年score
50 225 41 JST-245 5el Yagi-Uda 7mh
Turn Styale 5mh
262 43
144 138 18 IC-706mk2+2SC2782 7el Yagi-Uda 6mh
GP 8mh
116 22
430 106 14 TM-455 15el Yagi-Uda 4mh
GP 8mh
76 13
1200 20 FT-736 26el Yagi-Uda 4mh
GP 8mh
21
2400 26 13 FT-736+UTV2400E 29el loop Yagi-Uda 3mh 34 14
total 515 93 47,895 509 99 50,391

 コンテストレコードどころか、昨年のスコアも上回ることができませんでした。
悲しいー。

 昨年の結果と比べると、得意なはずの50MHzで局数、マルチ共に減になっています。うーむ、もっとできたのかな? 144MHz以上の周波数は局数はいい線をいっているのですが、144MHzのマルチが減なのが悔しいです。もっと、コンテスト中に「現在の弱点はどこか?」を把握するべきでした。

局数の推移を昨年と比較してみました。

 始めに「スタートダッシュ、局数重視で行こう」と考えた作戦は、最後まで尾を引いて、結局、マルチを減らすことになったようです。局数も500は超えたものの、実質的には昨年とあまり変わらないし。(増えた分は、ローカルの組織票の分だけという話もある。)それにしても、グラフにすると寝過ごした影響が目立つなぁ。

 と、いろいろと課題を残したコンテストでした。来年もぜひ参加したいと思っています。

 QSOしていただいた皆さん、ありがとうございました。またのQSOよろしくお願いします。


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