2007年は電信部門28MHzシングルバンド、2008年は電信部門14MHzシングルバンドに出て、HFハイバンドでは残りは21MHzとなりました。
そこで2009年は電信部門21MHzシングルバンドに出ることにしました。
設備は500W+5el。1年に1度くらいは、ということでクラブシャックから思いっきりオペレートしました。
2009年は事前の準備も比較的スムーズに行え、順調なすべり出しを見せたのですが・・・
1日目を終え、自宅に戻り就寝。次の日は朝起きたらクラブシャックに出勤です。
朝から気合を入れてがんばっていたのですが、イマイチ、応答の鈍い時がある。500Wで呼んでいるのに移動局に無視されたりする。なんでだろう?
午後の3時になって、その理由が判明します。リニアアンプの電源が入ってない。なんで、こんなことにずっと気が付かなかったのだろう? パワー計でもしっかり確認しているのに・・・と思ったら、パワー系のレンジが1つ動いていた。1日目は確かにハイパワーでやった記憶があるけれども・・・。ずっと50W送信で5918Hを送っていたなんて!
すかさずアンプの電源を入れると、夕方のコンディションのピークと重なり、呼ばれる呼ばれる。
そんなこんなで、コンテストは終了。
しかしながら、燃えつき感が薄い。なぜなら、やっぱりパワーを思いっきり出してできなかったから・・・
2009 ALL JA contest
JG2TSL
電信部門シングルOP21MHzシングルバンド
352 QSO x 50multi = 17,600 point
でした。
グラフにするとこんな感じ。
結局、今年も半分以上が1エリアでした。3エリアへのガツンとしたオープンはありませんでした。
マルチマップはこちら
それでも、全国2位、東海1位にはなれました。
これで3年掛けて、HFのハイバンドの3バンドに参加できました。これはこれで面白いデータが取れたので、比較グラフにしてみました。
2アマ以上しか出られないと言っても、やっぱり14MHzはたくさんできますね。
ハイバンドのシングルバンドは3バンドもやったので、次はローバンド、という案もあったのですが、やっぱり、昨年の失敗を取り返せないものかと、またもや21MHzシングルバンドに出ることにしました。
しかも、今年は、クラブシャックの21MHzの設備がグレードアップしています! これでやるとどうなるのか興味があったので。
2009年の暮れより、クラブシャックのかねてからの念願であった21MHzのアンテナのスタック化に着手しました。
既存のパンザマスト上の5el八木の他に、パンザ途中に5elをもう1本取り付けました。この下の5elは地上から伸ばした足場パイプに取り付けられています。ローテーターは地上近くにあり、パンザマストと干渉しない、西〜北〜北東に回すことができます。この部分はJH2UVL望月さんの発案で、私は取付作業を担当しました。
パンザマストに上がった21MHz5エレスタック
(パンザのトップは50MHz8エレ)
右に見えるのが静岡市街と富士山
それぞれのアンテナの同軸ケーブルは、別々にシャック内に引き込まれ、シャック内で合成されます。しかし、ただ、合成するだけでは面白くないので、4つのパターンの切替ができるようにしました。4つのパターンとは、上シングル、下シングル、スタック、スタック逆相、です。リレーを組み合わせて切り替えるようにしました。切替機は位相ケーブルも内蔵していて少し大きいので、リモートケーブルによって無線機近くのコントローラーから切替ができるようにしました。この部分は私の設計製作です。コントローラーはビデオ信号切替機のジャンクを流用したものです。
コントローラー
スタックですと、各々のアンテナの位相を揃える必要があります。そこで、15°ステップで位相を切り替えられる切替機を製作し、実測によって同軸ケーブルの長さを微調整しました。
コンテスト中のモチベーションをいかにキープするかも重要です。そこで、今年の目標は「エリアレコード更新」にしました。実は昨年のスコアもエリアレコード更新まであとわずかだったのです。
JE1SCJ局のhomepageによれば、ALL JAコンテストの21MHzCW部門の2エリアレコードは 「JE2HYS 347x52= 18,044 1993」となっています。
昨年と同じ50マルチを獲得できた場合、361QSOでクリアです。昨年+9QSO。設備面の向上で、これを何とかクリアしたいものです。
仕事を早めに終えて、19時に帰宅。家で夕食を食べたら慌しくクラブシャックへ出発です。「毎年、ゴールデンウィークの初日はコンテスト」と嫁さんも認識してくれるようになりました。
今年はリグコンをぜひやってみよう、と数日前より準備を進めたのですが、なかなか無線機とzlogの連携がうまく行かない。そうこうしているうちに当日になってしまったので、手当たり次第の資材とノートパソコンを積み込んでシャックに向かいます。
シャックに着くと、コンテスト開始までもう1時間を切っています。ノートパソコンを立ち上げて、I/Fケーブルで無線機と接続するのですが・・・うまく連携できない。しかも、なぜかCWの自動送信もうまくできない。これができないと流石に辛い。持参したノートパソコンを使うのを諦め、クラブシャック常設のパソコンを使用することにしました。こちらはリグコンもうまく行くのですが、リグコンをやると、バンド中ノイズだらけ。これじゃ、ダメだ、といろいろ試しているうちに開始まであと5分。
結局、今年も開始ギリギリになりました。なんとかパソコンからのCW送信はうまく行っています。リグコンは諦めました。
21.050.5MHzをキープに成功。関東向けにCQを連打します。数日前からの試用で分かっていたのですが、関東の局とグランドウェーブで交信する際には、下アンテナのシングルが最も強くなるのです。とても不思議。このセッティングで進めます。
北東ビームで始めたのですが、1局目はJH4FUF@35でした。そこで、上のアンテナは西に向け、関東向けとに西向けを瞬時に切り替えられるようにしました。信号強度の弱い局が呼んできたら、4つのポジションを切り替えて、最も強くなるパターンを探し出します。これ、とても有効で、カスカスの信号が了解度5まで上がったりしてました。
45分ほどCQを出したのですが、呼ばれなくなったので、そこから呼び回りです。始めの1時間で46QSO。昨年よりも1割り増しです。なかなか良い出だし。
その後の1時間もペースがそんなに落ちなかったのは良かった。22時台は44QSO。これで一気に弾みがつき、100QSOで帰宅しようと思ったものの、結局107QSO29マルチで1日目を終了です。昨年+16QSOなので上出来です。23:31のJE1CKA@13との交信で1日目の運用を終了し、帰宅。1時には布団でぐっすりです。なんて健康的なコンテスト!
6時起床のつもりが、少し寝坊して6時10分頃自宅を出発。コンビニで食料を買い込み、クラブシャックへ。クラブシャックに着いたら、早速、無線機に火を入れます。
昨年の失敗を繰り返さないよう、リニアアンプが動作していることを確認。ちゃんと500W出てます。
これでCQ出し始めます。06:39のJH2COZ/2が朝の1局目。続いて、クラブ員でもあるJA1OJE/2@18が2局目。頑張ってるナー!
しかしながら、朝は局数が少なく、空振りCQの連発です。
ロギングはパンちゃん、頼んだぞ!
7時台に入り、8エリアがボチボチ聞こえだしますが、そんなに多くはできません。グランドウェーブとスキャッターが主。
8時台からはバンドも賑わってきて、結構なペースになってきました。Eスポもいい感じ。
画面には昨年の時間毎のグラフを常に表示させておき、昨年よりもペースを落とさないようモチベーションを維持しました。幸い、コンディションも良いようで、昨年のスコアをどんどん塗り替えていきます。
コリラ君、電信打っておいてくれたまえ。
リラちゃんはローテーター担当な!
12時に時点で、226QSO。これは、昨年の14時にたどり着いたQSO数です。
昨年に比べるとかなりのハイペースで飛ばしてきたのですが、ついに壁にぶち当たります。
昨年はアンプの電源を入れ忘れ、500Wに戻したのとコンディションのピークが重なった15時台、16時台にそれぞれ、29QSO、39QSOを記録しているのですが、ここでついに時間毎のQSO数が昨年を下回ります。スキャッターのコンディションのピークがその少し前にあった感じで、この夕方の時間帯は全く振るいませんでした。
その後も、ペースが復活せず、昨年のQSO数にどんどん近づいていってしまいました。こりゃ、マズイゾ。
15時には昨年+79QSOもあったアドバンテージが、18時にはわずか+11QSOになってしまったのです。
しかし、良い事もありました。それは、マルチが昨年よりも良いペースで来ているのです。北海道もそこそこ埋まってきました。
14:49 JG5WLV@37、15:16 JA7AXP@02、16:04 JG3SVP@23、16:14 JE6DND@41 これでなんとか53マルチまできました。昨年+3マルチ。これは大きい。
目標であった361QSOに到達しなくてもエリアレコードができてしまう計算です。
そしてその時はやってきました。18:19 JA1HGVとの交信でエリアレコード達成です。(341x53=18,073)
コリラ君と一緒にバンザイ!
しかも、その後、18:37にJE7DMH@07とQSOできて、マルチは54まで来ました。こうなると、さらに目標を高くすることができます。
次の目標は20,000!
19時台を回り、残り2時間となるのですが、この時間帯、とても忍耐の時間帯でした。局数が飽和状態で伸びない。CQ出しても反応が鈍い・・・
20時台を回ると、最後限定で出てくる皆さんと片っ端から交信。
後から、分かったのですが、コンディション自体は最後に急上昇したのですが、静岡ではスキップしてしまい、その恩恵が少なかったようなのです。夢の2万点台が遠のいていく・・・
2010 ALL JA contest
JG2TSL
電信部門シングルOP21MHzシングルバンド
367 QSO x 54multi = 19,818 point
でした。
今年は昨年よりも確実にコンディションが良かったと思います。
とりあえず、エリアレコードはクリア。エリア1位も難しくないでしょう。
あと、全国1位が取れるかどうかは・・・これは分かりません。昨年の全国1位よりもスコアは低いわけで。
グラフにするとこんな感じ。
地元2エリアの局が昨年に比べて少ないようです。もっとローカルさんに宣伝しときゃよかった。
昨年と比較すると・・・
前半で築いたアドバンテージを、後半でふいにしてしまっています。
マルチマップはこちら(昨年のも掲載)
2年連続でとれなかった、107,111,113,32は珍マルチですね。(48,49,50は別として)
QSOしていただいた皆さん、ありがとうございました。またのQSOよろしくお願いします。
ありがとねー!
2010/6/8
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