前回の更新は子供が生まれる数日前。その後、無事、子供は生まれてきて、もう2歳になります。前回の更新はフィールドデーコンテストの参加記でしたね。楽しかったなー。
自分が27歳の時に買ったCR-V君。移動運用に本当に大活躍してくれました。当時は「TSLの買った無線の周辺機器の中で最も高価なもの」って言われましたな。
自分ももう44歳。17年間乗った愛車をとうとう手放すことにしました。最終日、泣きながら、買取ショップに運転していきました。
買取ショップに行く前に、新車で買って初めて行った近くの山に寄り道した。涙・・・
もうあんな風に泊まりがけでコンテストに移動運用に出かけることはなくなるのだろうか? そう思うととても寂しい気持ちになりました。
これを書いていて思い出したのですが、CR-V君を買ってすぐの頃は、移動EMEに夢中の頃でした。その頃の記事も本HPには掲載されている訳で、このHPも実に18年間続いていることになります。最近はほとんど更新してないけど。
移動コンテストができなくても、クラブシャックがある。クラブシャックに行く時間が無くても、自宅に設備がある。自宅で無線機の前にへばりつかなくても、コンテストは楽しめる。ということで、結婚してからは、コンテストへは自宅から部分参加することが多くなりました。自宅から部分参加での入賞歴・・
2007 | 全市全郡 | 430MHz | 電信部門 | 49x43=2,107 | 2エリア1位 |
2009 | 全市全郡 | 430MHz | 電信部門 | 49x42=2,058 | 2エリア1位 |
2010 | 6m&down | 50MHz | 電信部門 | 159x33=5,247 | 2エリア2位 |
2010 | 全市全郡 | 430MHz | 電信部門 | 80x63=5,040 | 2エリア1位 |
2011 | 6m&down | 50MHz | 電信部門 | 168x30=5,040 | 2エリア2位 |
50MHzは自作の5el、430MHzはクリエートデザイン社の2x20el。いずれも静岡市葵区の自宅(平地の住宅地)からの運用です。
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自宅の関東方向のロケーション 谷津山に阻まれ富士山は見えない |
自宅の関西方向のロケーション 静岡市の中心市街地にアンテナが向く。 最近は高層マンションも増えてきた。 |
いずれもフルオペではありません。6m&downは普通に生活している中での運用。全市全郡コンテストの日にいたっては、日曜日の朝から夕方まで地域の運動会に参加しています。
移動運用コンテストを頻繁に行っていたときは、「静岡の平地からでは遠くのマルチが取れないから入賞の見込みは薄い。」と思い込んでいたのですが、隙間部門を狙えば入賞できることがわかってきました。
自宅環境で運用した時、ロケーションに左右されるV/UHF帯でも、案外、遠くのマルチがとれることが判ってきました。そこで、これまではビームアンテナを使えることもあり、50MHzと430MHzのシングルバンドに出たりしていました。144MHzはGPしか上がっていないので、シングルバンドで出たことがありません。では、今回はそれをやろうと。
土曜日の午後に思いつきました。144MHzのビームアンテナを上げようと。
自宅にはローテーターつきのマストがあり、50MHzと、430MHzのビームアンテナが上がっています。少し強引ですが、430MHzのスタックブームに144MHzのビームアンテナを寄生させることにしました。このアンテナはマスプロのウェーブハンターをベースにして、少ないエレメントでブームを伸ばし、オリジナルに比べて軽量化と性能UPを両立させた自作品です。マスプロの10elよりもブームが長いのにエレメントが少ないため軽い。それでいてゲインはオリジナルを上回る。設計にはYOというアンテナシミュレーターを使用し10年以上前に製作しました。
かつてはこれを担いで伊豆の山を登ったものだな、と思いながら脚立に上って簡単に設置完了。あっけないです。
実家シャックを掘り起こして、アンテナ切替機も設置。常設のGPと切り替えができるようにしました。
日曜日は家族で出かけることが決まっていました。それでも、限られた時間内に可能な限りのパフォーマンスを目指します。ひとつには、静岡市の平野部から小さなビームアンテナで、どれだけと遠くのマルチが拾えるか?という部分が興味としてありました。
夕食をとったら、もう20:30を廻っていました。無線機の前に行き、おもむろにスイッチオン。周波数確保のためにVVVを打つ各局の信号が聞こえてきます。144MHzの7elはマストや430MHzのアンテナに接近しているので、SWRの悪化を懸念しましたが、SWRを測定すると1.15。ほとんど影響がないようです。アンテナ切替機でGPと切り替えると、明らかに違いがあります。SSBで移動運用をしている岡山の局を聞くと、GPでは振れないSメーターが7elでは少しが振れます。呼ぶと、一回で取ってもらえました。結構いけるかも。
まずは直前までVVVを打っていたJA1ABC/2局をコール。静岡県内の移動運用なのか、劇強です。早めの時間帯の方がグランドウェーブが延びているだろう、と決め付け、7elは西向けにしてマルチを探しに走ります。しかし、やはり関東の局もよく聞こえてくるので、西向けビームでワッチ、関東の局とはGPで交信、というスタイルで進めました。
その西向けマルチ取りですが、そこそこ順調に進みます。JP3BHC@23強いなー! 430MHzCWでも何度もお相手いただいているJR3BOT@24、このバンドでも飛ばしてくるのですね。合間にCQを出しますが、地元の局が時折呼んでくるくらいです。
ここが静岡市平野部ということを考慮に入れれば、そこそこ飛んでいる気がします。しかし、移動局がバリバリ捌いている相手はほとんど聞こえてきません。ペースも遅くて、始めの1時間で21QSO、22時台は19QSO。ほとんど呼びまわりですが、段々重複ばかりになり、ペースが上がりません。仕方がないのでCQを出すのですが、ほとんど呼ばれませんね。
0時を過ぎたのですが、きりのいい50QSOまで交信し、風呂に入りました。今回はこれでおしまいかな?と思いながら湯船につかっていました。なんかやっぱり消化不良。
風呂から出ると、ビームを西に向けて、再びワッチ。QSBを伴いながら聞こえてきたのがJH4UYB。コールするとすぐにフルコピーしてくれました。さすが! 広島のマルチがとれて、かなり嬉しい。スコア関係なしのコンテストでも遠方のマルチがとれれば嬉しいですね。そのあと、JK2VOC、JJ2TKXとQSO。JK2VOCの信号は早い時間帯ではほとんどコピーできなかったのですが、この時間帯はちゃんとコピーできます。
西方向の飛びに関して言うと、かなりコンディションの影響を受けることがわかりました。何かの要因で伝播ルートが開けると、その方向の局のSが軒並みUPする感じです。01:30就寝。
電信でしかもコンテストナンバーの交換だけの交信なのですが、コールサインを聞けば、その局の顔を思い出し、過去にどんな交信があったのかエピソードを思い出します。コンテストの交信なんか味気ない? いやいや僕はそう思いません。敵、味方に分かれたとしても、このアマチュア無線のコンテストというコミュニティに参加している仲間同士なんです。みんな元気に頑張ってますね! 僕も何とか電波を出していますよ!
06:30いつもよりも早めに起床。
朝食前に西向けビームでCQを出してみたら、2エリアの局に混じってJR3NZC@24にも呼んでいただきました。お、結構飛んでいるのでは!
子供も起きてきて無線機をいじるので、関係ない符号が送信されてしまったりしました。
朝食後にまたもや無線機の前に。JA3YAA/3@27発見! 粘って粘って、なんとかコピーしてもらいました。兵庫はニューマルチです。
マルチリストを見ると、関東だと、栃木、群馬、山梨がない。栃木と群馬は呼びに廻っている局を聞いたけど、CQを聞いていないので呼べません。せめてお隣の山梨を、と思い、富士山よりも北側でワッチしているとJN1ILK/1@17を発見。しかし、かなり弱い。富士山の向こう側なんだろうな・・・。最も強くなるところを探すと南東ビームでした。伊豆の山にでも反射しているんだろうか? 弱弱しいハイスピードCWでしたが、呼ぶと一発コピー。さすが耳がよいです!
続いて栃木の移動局も発見。QSBがあり、ピークで完璧にコピーできます。10数回呼ぶのですが、全く気づいてもらえませんでした。残念。
朝9時には出発すると家族に言ってあったので、なくなく無線機をオフ。気持ちを切り替えて、コンテストは終了しました。
沼津で行われている「わくわく鉄道博」という催し物に出かけました。最近、機関車トーマスの影響か、子供さんは電車が大好きなのです。この催し物の宣伝がテレビで流れる度に反応するので、連れて行くことにしました。
モービル走行も沼津市内に入りました。144MHzCWを聞くと、未交信の移動局が何局も聞こえてきました。(脳内重複チェック) もう仕方ないね。自宅からだと弱弱しくしか聞こえてこなかったJN1ILK/1局もガツンと聞こえます。沼津からだと富士山が邪魔にならないみたい。
息子さん(左)、どうやって遊ぶか戸惑っている様子
15時前に自宅に帰れれば、少しは局数の上積みができるかな?と思ったのですが、15時時点ではショッピングセンターでカキ氷を食べていました。その瞬間、あ、15時になったな、と。
2013 6m&down contest
JG2TSL
電信部門シングルOP144MHzシングルバンド
76 QSO x 16multi = 1,216 point
移動運用局が複数、同部門で頑張っていたので、賞状は不可能でしょう。でも、自宅からでもそこそこ飛ぶことが判ったので良かったです。呼ぶ、呼ばれる、のアマチュア無線の楽しみを凝縮してできたから、その部分は満足です。
でもね、心の底でまだちょっと思っているのです。また、お山に行ってフルオペしてみたいな・・・
2013/7/16
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